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前ブログ内容の補足・・・国内最大人口の直轄都市~重慶~の疑惑 [大陸情況]

重慶市では、市政が直轄区扱いになり、人口3000万人と全国一位になったことで、兎に角調子放いて
いた時期が有った。

丁度その頃、三峡ダムの開業も有り、色んな面で、特に不動産建設関係の経済効果もあった。
何がどのように連鎖反応を引き起こしたのかは判らないが、その挙げ句、公安交通局の違反取り締まり
罰則金を横領する事件が発覚。その詳細だが、ガンガン違反を検挙しては、その費用を国には上げず、
局内のみんなで仲良く使用」したのだ。

具体的には、その費用でみんなが自宅を購入する‥と言う行動に出ていたのだ。
公安交通課の管理者から始まって、次はお前、次はアンタ、今度は俺やと言う具合にエスカレートし、
と或る分譲地の一角を、「公安関係者の家族」が占めるようになった。
なので、交通違反を検挙する方も熱くなったのだろう。それでは市民はたまったものじゃ無かったと思う。

バカというか何と言うのか、悪い事をして得た金を使うのだから、もっと分散して購入すれば良いのに、
そこはどこかで不安があったのかどうなのか、結果的には「皆が一ヶ所に固まる」形となった。

流石に住民達も違和感を覚え、その異様さから疑惑を感じたので、メディアも動き始めたのだ。
調査をした結果、ぺーぺーの巡査までもが家を買っているので、「どうして駆け出しの一公務員の巡査に
家が買えるのか?」と言う事に発展し、検挙への拍車が掛かってしまった事件であった。

その事件で首になった公安のトップ。そして、中国お得意の「膿み出し政策」で、交通公安部署の人員を
総入れ替えしたのだが、その時に抜擢されたのが、内蒙古出身の好漢「王立軍」だった。
正しい行いを志して就任した王立軍だったが、ただ、その時空気の入れ換えが行われたのは、公安の
関係部門だけだったので、土地や税を管理する工商局などはそのままだった。

公安が汚職して家を買っているのだから、当然、税や不動産に関わる部門にも、その事件の関係者が
居るのは当然の流れだろう。ここが中国の中国たる点で、しかし中央はそこをいじらなかったので、重慶
政府内に膿を残してしまう結果となるのだった。

当然のように行われる、田舎町で麻痺した市長の横暴に耐えられなくなった王立軍は、本来の中国共産
党なら「長いものに巻かれる」所、彼はずっと鬱積していたのだと思う。
その不満を見切れなかった市長は、結果側近にちくられて、次回の党大会での中央参画を見送られると
共に、汚点として不名誉な履歴を書き加えられてしまった。

普通なら、その膿を発覚させて呉れた王立軍が英雄視されても良い所だが、やはりそこが中国、「王立軍
本人の健康上の理由」と言う事で、公安局と副市長の職位を剥奪してしまった上に、現在行方が知れない。

この件では、王立軍の行方もさながら、失墜させられた筈の重慶市長の薄煕来が、今後どう取り扱われ
るかが興味の対象だろう。



あと、その以前には、三峡ダムの建設に於いても、とんでもない金額の汚職事件があり、その元締めは、
三峡ダムプロジェクトリーダー李鵬の嫁さんだった事で、その時の全国汚職一掃活動の指揮官だった
朱熔基は、相手がトップ2の嫁さんだったと言う事で、流石に手を下す事を咎められ、有耶無耶のまま
お蔵入りにさせられてしまった事が有った。
その汚職の詳細を知ると(内容は当然非公開だが、丁度宜昌にいた時に、現地人から知らされた)、
公安が家を買う所のレベルでは無いのだが、中央トップに関わる場合は、何がどうあろうと裁かれる
事は無いのも中国の凄い所だ。

それから考えれば判るだろうが、重慶の行政を根こそぎいじられない裏がある事を(今いじると、その事を
蒸し返す事になる)、補足事項の締めに書いておきたい。

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